「倉橋惣三 保育へのロマン」再読

保育の勉強をしてきた方であれば近代幼児教育の父と言われたその人の言葉を耳にする機会があったと思います。

「子どもの生活は小川の流れ、先生は保育の汗の流れる一日であります。すなわち、その流れ行く一日を、せきをきって流れ過ぎぬように注意したり、その時々に対して、流れの向きを変えさせたりする所に、_しかも、わざとらしくでなくする所に、先生の油断のない、目のはたらきが岸の方で行われていなければならないのです。」(『幼稚園真諦』より)こう話したのは倉橋惣三先生です。

このような倉橋理論はわたしたちの保育の現場にも生かされていると思います。

私は保育を専門に学んできていないので、倉橋惣三の保育理論には詳しくありません。しかしお茶の水幼稚園の園長も務め「おじちゃん」と名乗り、砂場でしゃがんで園児と一緒に遊んでいたという惣三の姿には興味があります。そのような惣三の人となりを知ることができる『倉橋惣三物語 上皇さまの教育係』という書籍が先日、新聞で紹介されていました。これは倉橋惣三の身内が親族だからこそ知る口伝のエピソードも紹介し書いたとあり、一度読んでみたいと思いました。そして私は週末、うちの本棚に眠る『倉橋惣三 保育へのロマン』を引っ張り出し、再読し始めたところです。