上京して保育士として働くために知っておくといいこと

保育実習がコロナの影響により後ろにずれ込み、これから就職活動をする方もいるというのを聞きました。

なのでこのタイミングで、上京して保育士として働きたいと思っている方に少しでも参考にしていただけたらと思い、記事を書くことにしました。

3分ほどで読めると思いますので、良かったら読んでみてください。

①東京の保育士有効求人倍率

東京の保育士の有効求人倍率は3.09(R3年7月)

就職活動する側にとって就職しやすいかどうかの判断基準の1つが有効求人倍率です。

この数字が高ければ高いほど就職活動はしやすい状況となります。

今回3.09ということは、「1人に対して3園が来てください」という状態です。

つまり、東京での就職活動はしやすい状態が続いています。

②東京の保育士の平均給与

東京の保育士の平均給与は約430万円

こちらの記事を拝見すると430万円という数字が出てきました。

この数字がどのような数字をもとに算出されたかはわかりませんが、割と正しい数字かと思います。

年間の賞与4ヶ月とした場合、430万円÷16ヶ月=26万円ほどでした。

経験年数での昇給、各種手当などを入れるとこれくらいになるでしょう。

借上宿舎制度はこの年収には含まれない

上京して保育士として働く方の大きが借上宿舎制度を活用して住むと思います。

区によって金額は異なりますが、だいたい年間100万円分の実質の手当が、この年収には含まれません。

従って、所得税や住民税などの収入に応じて収める金額が高くなるものの影響も受けないというのがこの借上宿舎制度の良い点です。

ただしこの制度はいつまで続くかはわからない

我々社会福祉法人フィロスで務める方の半数近い方がこの制度を利用しています。

おそらく他の法人でも同じような状況でしょう。

つまり、1人あたり年間100万円分の予算を行政が負担しているのです。

都内3000園×10人×50%=15000人 が利用していると仮定すると、

15000人×100万園=15億円の予算が必要となるので。

この辺りは注意してみていく必要がありそうですね。

③東京の物価

家賃相場

他の都市より3〜4万円高い

東京の1Kの家賃相場は7万円強という情報を発見しました。(詳しくはこちら

その他大都市以外は4万円前後のため、3万円ほどは高いエリアということがわかります。

借上宿舎がなくなった時のことも念の為考えておくとよい

借上宿舎制度を活用していると住むためのお金がほとんどかかりません。(5000円ほどの負担は必要)

もし制度がなくなった場合、家賃手当が多少出たとしてもおそらく今よりも負担は多くなると思います。

念の為そのことを考えておくと少し不安が解消されるのではないでしょうか。

交通費

通勤に伴う交通費は除外して、休日の余暇などで出かけることを想定した話をします。

東京は比較的電車代が安いと思います。

フィロスの本部がある名古屋市の地下鉄は初乗り200円ほどですが、東京の山手線は130円ほどから乗れます。

そのため、電車で出掛けても割と出費が少なく済みます。

食費

私が住んでいた10年ほど前の一人暮らしでの食費は3万円以下でした。

自炊もしていましたが、保育園とは違いお昼ご飯でもお金がかかります。

名古屋での一人暮らしでも同じような金額だったため、食費はあまり他の都市と変わらないと思います。

チェーン店も豊富にありますから、地方と金額差もなく食べられるお店が多くありますのでその辺りはご安心ください。

④働く場所の探し方

1)検索

まずは働きたいと思う保育園を探す必要がありますよね。

調べる方法も大きく分けて2つあります。

自分で調べる

地方の方は土地勘もあまりないと思いますので、住みたい場所などあればそこから探してみるというのも一つの方法かもしれません。

そんな場合はGoogleマップで住みたいエリアへ移動してから保育園と検索すると出てきます。

また、東京には特色のある保育園もありますので、そのような特色のある園を知っている場合はそちらを詳しく調べることから始めるのも良いかもしれないですね。

養成校で相談する

フィロスでも行っていますが、全国の養成校へ求人票を出している法人もあります。

また、担当者が全国行脚しているということも聞きますので、養成校のキャリア支援センターの職員がいくつか知っている場合があると思います。

なので、卒業生でも一度養成校へ行って相談してみると良いかもしれません。

人材紹介業者はあまりオススメしません

広告を投じて人材紹介業者経由の求人ばかりが「地域+保育士+求人」などで調べると上位表示されます。

人材紹介業者をあまりオススメしません。

理由は、担当者の多くは、それぞれの保育園について詳細を知らないことが多いから。

フィロスの保育園へ紹介業者の担当者が園見学や、詳細のヒアリングに来た場面はほとんどありません。

中には熱心でいらっしゃいますが、ほとんどは募集している園と希望するエリアが一緒だと紹介しているのが現状です。

そのため、紹介されてもまず自分で一度調べてから採用試験を受けるかどうかは判断してください。

2)問い合わせ

いいなと思ったら、見学などのために問い合わせる必要がありますね。

問い合わせ方法は各園のホームページをご覧いただくと良いと思います。

大きく分けて、電話とそれ以外の方法に分かれます。

フィロスの場合はこのようなページになっています。

LINEでお問い合わせができるようになっています。

他にもお問合せフォームの場合もありますが、電話すれば間違いないと思います。

3)見学

保育園の見学は可能であれば必ず現地を見てもらいたいというのが私の考えです。

理由は、人に対して人が関わり合って仕事をしているのが保育という仕事です。

つまり、園によって個性があるのです。

その園の個性と、自分の個性がフィーリングとして合うかどうかが大切です。

フィロスには20を超える施設があります。

同じ保育理念のもとですが、園によってカラーが結構違います。

「元気で活発な雰囲気」「どこか優しい空気感」などなど。

園によって微妙に流れる空気感の違いも面白さです。

ぜひ見学をしてみて、その時のフィーリングを大切にしてください。

4)採用試験

最後は採用試験ですね。

見学など気になることを聞いて納得したらあとは受験し、合否を待つだけです。

これは上京に関わらず同じですね。

もしかしたら、面接も対面ではなく、オンラインという場合があると思います。

こちらに関しては受験する園に受験方法を尋ねてみてください。

⑤住む場所の探し方

就業予定の保育園の所在地によって注意が必要

最初の方に借上宿舎制度のお話をしました。

東京都は各区が独立した行政になっており、各区の税金が各区に所在している園に投下されます。

その背景から〇〇区に就職した場合は同じ区内で住む場所を探してくださいという縛りがある場合があります。

これは区によって違うので、自分でマンションなどを探す前に、就業予定の園に確認してください。

場合によっては宿舎借上制度が利用できず、実費になることがありますのでご注意ください。

交通費が出るか確認しておこう

近くに住むことを想定して、借上宿舎制度の1/4を法人が負担しているので、交通費まで負担しないケースもあります。

そのため、住めるエリアの確認とともに、通勤に伴う交通費が出るかも確認しておきましょう。

毎月の生活費に関わってきますので、明確になることで、計画が立てやすくなります。

園の提携不動産がないか聞いてみよう

上2つの条件がわかったら具体的に探し始められます。

まずは、提携不動産がないか確認しておくと良いです。

フィロスでも提携不動産があるので、条件を言っていくつか提案を受けると家探しも楽になります。

家探しは上京の楽しみの一つですのでぜひ楽しんでください。

ただ、場所の雰囲気などは不動産屋さんの方が知っている場合があるので、そこはプロに聞くと良いかもしれません。

⑥さいごに

ここまで、上京して保育士として働くために必要になりそうなことを書いてきました。

私自身大学の4年間を東京で過ごしましたが、名古屋とは全く違う生活環境です。

楽しさもありますが、人が多いことによるストレスもあります。

この辺りは住んでみないと合う合わないはわかりません。

一週間ほどマンスリーなどを借りて就職活動してみることで、プチ生活を体験してみると良いかもしれないですね。

フィロスでは上京相談会を以前実施したことがあるので、個別に再度お話しすることもできますので、上京して就職したい方はぜひご活用ください。

この記事が少しでも上京を考えている方のお役に立てたら嬉しいです。

それでは最後までお読みいただきありがとうございました。